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Iranの旅:イラン人の家庭にご招待

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(2012年5月 エスファハーンの空港)

 
 この5月のイランの旅は、ロンドンからの友人と合流でしたが、私だけ日数が短い(たったの5日!)ので、テヘランで落ち合い、3人で夜行バスでエスファハーンに行き、そこで2泊して、私は友人と別れ、一人で帰国に向かう、というスケジュールになりました。

 友人たちはそれからイラン観光の神髄、シラーズ(ペルセポリス)に向かったのでした。エスファハーンで友人と別れ、イラン航空の国内線でテヘランに向かいました。

 市内中心からタクシーで空港に向かいました。広い空港ではないのですが、ちぇっくいんカウンターが見当たらず…空港のスタッフらしいおじさんに声を掛けたら、「フライトが遅れてないか、先ずインフォメーションで確認して。」と言われ、インフォメーションに。
 フライト出発のボードにもペルシャ語と英語が交互に表示されますが、英語の時に「Delay」なんて文字も。先ず、遅れてないか確認することに心配になりましたが、とりあえず、テヘラン行はon timeのようでした。

 また時間がぎりぎりにならないとチェックインも出来ず、インフォメーションの女性に「ちゃんとチェックインはアナウンスするので。」とも言われ…
 とにかくインフォメーションカウンターの目の前のベンチに座って、様子を見ることにしました。

 しばらくしてチェックインが始まるというようなペルシャ語のアナウンスがあり(英語なし!)、人がいなかったチェックインカウンターにスタッフがやってきて、モニターにテヘランの表示も出で、搭乗者が集まり出したので、チェックインが始まったと確信しました。

 イラン航空のチェックインはスムーズで、最初、通路側の席(7B)のボーディングパスをくれましたが、1時間くらいのフライトで、明るい午後ですから、窓から景色を見たいと思い、窓側の席にチェンジをお願いし、快く11Aの席のボーディングパスに変えてもらいました。座席は1列に2席と通路を挟んで3席の配置でした。

 セキュリティも無事通過、搭乗口で待つことしばし。これまたスムーズに搭乗が始まりました。座11列は前の方で、機内に乗り込むと、すぐに11列が見えてきました。

 ところが2席の11Aと11Bはすでにイラン人女性が座ってました。今までスムーズだったのに、ここに来て、ダブルブッキング??と思いました。私が「11Aは私の席!」と11Aにすでにすわっている派手目の女性に言ったところ、彼女も「私の席よ!」みたいなジェスチャーをするし、11Bに座っているちょっと年配のイラン人女性が困った顔をしたので、2人は知り合い同士で一緒座りたいのかと思いました。

 私は「OK!そこに座って下さい。私は他の席を案内してもらうから。」とCA(キャビンアテンダント)の方に向かいました。CAが来ると、11Aに座っていた女性が「私の席は10Bだから。」と言って、1つ前の通路側の席に移動しました。

 別に私が10Bに座ってもよかったのだけど、その女性が席を移ったので、ボーディングパスの通り11Aに座りました。ほぼ満席のテヘラン行のフライトは何事もなかったかのようにエスファハーンを飛び立ち、一路テヘランに。

 国内線ですが、簡単なサンドウィッチとジュースが配られ、その時を機会に、隣に座っている年配のイラン人女性が声を掛けてきました。片言の英語での会話でのコミュニケーションで、彼女(メリさん)はエスファハーンに住み、教師をリタイアして時間があるので、2人の息子(独身らしい)がいるテヘランに遊びに行くのだということがわかりました。
 片言だけど会話を続けていると、「息子は働いているので、テヘランにいても私は一人で寂しいと言い、私にテヘランの家に遊びに来ないか?」と言い出したのです。

 「明日のランチはどう?一緒にランチしましょう!」というようなノリで、断るのが悪い感じになってきてしまい…、かといって、私の予定はその日はテヘランのホテルに泊まり、翌日9時半にはホテルを出てテヘランのエマーム・ホメイニ国際空港に向かわねばならず、ランチは到底無理!

 苦肉の策として「今夜の夕食はどうですか?夕食ならご一緒出来ます!」と言ったら、「是非、私の家に来て!夕食を一緒に食べましょう!ケバブは好き?」という感じになり、断ることは出来ず、住所や携帯の番号を教えてもらって、7時に家に行くことになりました。

 エスファハーンのイマーム広場でも現地の女子医大生に声を掛けられ一緒にランチをしたり、博物館を見学中にもテヘランから来た若い(新婚?)カップルに「テヘランに来たら、ウチに来いよ!」なんて声を掛けられたりしたので、イランの人は人懐こいと思いましたが、まさか機内の隣りに座った外国人に声を掛けて、家での食事に招待するなんて、ちょっとビックリ!しました。
人が好過ぎないかと心配にもなりました。

 テヘランの空港に着き、メリさんは私の空港からホテルまでのタクシーの世話をしてくれ(料金も払ってくれた)、タクシー乗り場で、「7時に家に行きますね!」と改めて約束して、それぞれのタクシーで別れたのでした。

 本当に家に行っていいの?と思いつつ、テヘランのグランドホテルにチェックインしたのは4時でした。その日は11日の金曜で、金曜はイスラムの週末なので、ほとんどの商店は閉まっており、交通もまばら… 適当に2時間ほどホテル周辺を散歩して時間を潰しました。

 私の市内中心にあるホテルまでのタクシー代を払ってもらっているし、人の家に行くのに手ぶらでは行けない!と思い、宿泊するホテルのコンフェクショナリーで手土産を用意することにしました。イランの何種類もあるクッキー、ドライフルーツ、生のケーキが並んでいます。日本なら生のケーキを持って行きたいところですが、イランなので、状況がわからずとりあえず無難なクッキーに決め、店員の女性に「イラン人家庭に行くので、イラン人に人気のあるクッキーを詰め合わせて欲しい。」とお願いしました。

 ナッツ系が入っているクッキーが人気の様で、ピスタチオやピーナッツのようなナッツがクッキーの上に乗っていたり、挟んであるクッキーの詰め合わせ化粧箱を持って、タクシーでテヘラン市内北部にあるメリさんの家に向かったのでした。

 タクシーで向かっている最中、本当に行って大丈夫なのか?とか、住所では部屋番号4004とあり、マンションの1室のようですが、どんなマンションなのか? 
また片言の英語の会話で大丈夫なのか?話が続くのか?と心配が半分、イランの人の家庭に行ける興味が半分で、向かって行ったのでした。


 それにしても、エスファハーンの空港でのチェックインで、最初の「7B」の座席のままなら、また勝手に「11A」に座っていた派手な女性がその席を立たず、私が他の座席に座ったら… その日の夕食は一人でどこかで食べることになっていたとか、簡単なスナックを買ってホテルの部屋で食べたと思います。
 
 「イラン人の家庭でどんな夕食になるのか?」メリさんの住むマンションのベルを押した時には期待で楽しみが膨らんでいました。


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(2012年5月 エスファハーンの博物館で声を掛けてきたテヘランから来た若いカップル=左の2人=とそのお友達&私の友人のI子さんとUさん)
by airmail-trvler | 2012-05-18 01:15 | I